抄録
【目的】変形性膝関節症の治療法には観血的治療法と保存的治療法があり、罹患患者の多くは保存的 治療法を受けている。しかし、治療技術の進歩は十分ではなく、なかには物理療法による対症治療を 延々と続けている例も少なくない。そこで従来の考え方から「多関節運動連鎖的アプローチ」と言う 力学的視点でとらえなおす方法も取り入れた保存的治療について検討する。
【方法】治療法としては、疼痛軽減と症状進行防止であり、膝関節の無痛性、可動性、支持性の機能 を重視し罹患関節の機能改善を図る。一方、多関節運動連鎖の考え方から隣接関節を重視し、上・下 の股関節や足関節の機能改善、更には反対側下肢から体幹へとアプローチを進めた。
【結果】膝関節症に対して、罹患関節の機能改善のみならず多関節的運動連鎖的なアプローチを行う ことで姿勢や動作など全身的なアライメントの改善にも良い結果が得られた。今後、骨・関節疾患の 保存的治療として積極的に活用したいと考えている。