日本東洋医学系物理療法学会誌
Online ISSN : 2434-5644
Print ISSN : 2187-5316
原 著
在宅医療マッサージに関する調査研究
患者および施術の実態と要介護度の認定状況の変化に関する調査
近藤 宏小川 眞悟朝日山 一男尾野 彰西村 博志
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 39 巻 2 号 p. 37-45

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抄録
【目的】 本研究は療養費を用いた在宅医療マッサージの実態を明らかにすることを目的に受療者や施 術の状況について調査した。
【方法】 在宅医療マッサージを行っている施術所に調査を依頼し、本調査の趣旨に同意が得られた施 術所に対して調査を行った。調査デザインは、単一または複数回答による選択式で、後ろ向き調査と した。調査対象者は、要介護認定を有し、療養費を用いた在宅医療マッサージの受療患者とした。調 査データは施術カルテから抽出した。調査項目は、属性、施術に関する項目、要介護度に関する項目 とした。
【結果】 有効回答数は1,415人(有効回答率89.2%)であった。平均年齢は、79.1±11.5歳であった。 患者の症状は、関節拘縮 (60.6%)が最も多かった。傷病名は、脳血管疾患 (35.6%)が最も多かった。 患者の現在の要介護度は、要介護2(19.6%)が最も多く、次いで、要介護5(19.0%)であった。更新前 より要介護度が重度化した者は18.6%、改善した者は8.2%、維持した者は74.4%であった。マッサー ジとの併用内容は、関節可動域訓練(73.2%)が最も多く、次いでストレッチ(64.6%)と続いた。
【考察・結語】 在宅医療マッサージは脳血管疾患の後遺症等を有する歩行困難な患者に対して最も多 く利用されていた。82.6%の患者が更新前と比較して要介護度が改善あるいは維持していた。関節拘 縮や筋麻痺等に対してマッサージのみならず関節可動域訓練やストレッチ等を併用し、患者の症状改 善や身体機能の維持向上に対して効果が期待できるものと考える。
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© 2014 一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
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