日本東洋医学系物理療法学会誌
Online ISSN : 2434-5644
Print ISSN : 2187-5316
シンポジウム 「エビデンスに基づく鍼通電療法の臨床の実際」
鍼通電刺激が精神ストレスによって誘導される皮膚血管収縮反応へ与える効果
- とくに発汗反応への効果との比較について -
緒方 昭広
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 42 巻 2 号 p. 35-44

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抄録

 頻度の異なる鍼通電刺激による精神性発汗反応の同定とその機構並びに中枢における統合機能 の検討を行った。 低頻度 (5 Hz) と高頻度 (100 Hz) の鍼通電により精神性発汗の減少を引き起こした。 しかし、その機序は発汗波の分析から異なることが判明した。5 Hzでは脊髄より上位の神経機構 に作用し精神性発汗が減少し、 100 Hzでは脊髄レベルでの機構により発汗減少が証明された。一方、 皮膚血流では、5 Hz、100 Hz両刺激共に有意に足底の皮膚血流減少が刺激後30分まで認められた。 手掌ではいずれの刺激でも増加傾向を示すものの有意な変化を示さなかった。微小神経電図法に よる汗腺の感受性の検討では、両刺激共に刺激前後における反応の変化は観察できなかった。よっ て今回刺激に用いた5 Hz、100 Hz通電では、脊髄および脊髄より上位の中枢機構において発汗減 少の差異が生じたものと考察される。

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© 2017 一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
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