日本ペインクリニック学会誌
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症例
腹壁瘢痕ヘルニア術後にmeralgia parestheticaを呈した症例の治療経験
行木 香寿代亀山 泰人中村 里依子二階堂 祥子水谷 仁佐伯 茂
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2016 年 23 巻 2 号 p. 102-105

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抄録
症例は65歳,女性.腹壁瘢痕ヘルニアに対する根治術が,硬膜外麻酔併用全身麻酔下に施行された.手術翌日,硬膜外カテーテルを抜去したところ,創部痛が出現したため硬膜外カテーテルを再挿入した.術後9日目にこれを抜去したところ,数時間後より右大腿部外側の痛みが出現した.術式,診察所見から医原性のmeralgia parestheticaを疑い,外側大腿皮神経ブロックを施行したところ痛みが改善したため確定診断に至った.同神経ブロックを1~2回/週の頻度で施行し,痛みは徐々に軽減し,術後約90日に創部周辺の違和感を残すのみとなり退院した.
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© 2016 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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