日本ペインクリニック学会誌
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症例
プレガバリンを漫然と投与していないだろうか
岩元 辰篤白井 達森本 昌宏岩崎 昌平南 奈穂子中尾 慎一
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2016 年 23 巻 4 号 p. 559-562

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抄録

プレガバリン(PGB)を長期間継続投与中で,治療効果が不明瞭な症例において,投与中止が可能であるかにつき調査した.PGBを6カ月以上投与している11症例を対象とし,続行によってもさらなる改善がないと判断した場合,受診ごとに投与量を半減し,痛みが増強した場合には元の投与量に戻すこととして,25 mg/日まで減量が可能となった時点で中止とした.この結果,7例では減量後も痛みの程度に変化はなく中止が可能であったが,4例では減量あるいは中止により痛みが増強したために投与を継続した.以上,治療効果判定が不十分なままPGBを漫然と投与している症例があることが判明した.今後は,長期間投与を行っている症例では,漸減・中止を考慮すべきと考えられた.

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© 2016 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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