1996 年 3 巻 4 号 p. 432-433
目的: 神経ブロック治療に抵抗する下肢のしびれに対し鍼治療を行ない, その有効性を retrospective に検討した. 対象と方法: 下肢のしびれと触痛覚の低下を訴え硬膜外ブロックで改善がみられない13例に対して鍼治療を行なった. 知覚低下の範囲が減少し, 自覚症状の改善したものを著効, 知覚低下の範囲は変化しないが自覚症状の改善したものを有効, しびれに関してはまったく改善がみられないものを無効とした. 結果: 著効1例, 有効例は4例であった. 結論: 神経ブロックに抵抗するしびれ感にも鍼治療は有効な場合があり, 試みてよい治療法である.