日本ペインクリニック学会誌
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神経因性疼痛の分子機構
伊藤 誠二
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2002 年 9 巻 2 号 p. 51-56

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抄録
神経因性疼痛は侵害性刺激に対する痛覚過敏反応だけでなく, 痛みを起こさない触覚刺激による痛み (アロディニア) を伴う. アロディニアの発生機構を明らかにすることは治療のうえでも学問的にも重要な問題である. これまで神経因性疼痛には坐骨神経結紮モデルが頻用されてきたが, われわれは, 直接脊髄腔内に投与したプロスタグランジンE2が痛覚過敏反応だけでなくアロディニアを誘発することを見出した. 今回, ノックアウトマウスを用いた解析を含め, 最近の知見を交えて神経因性疼痛の分子機構を報告する.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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