1984 年 50 巻 11 号 p. 1798-1802
測定力の直接的測定法の採用と,測定考のマイクロメータの操作過程の追求から,次のことを明らかにした.
(1)被測定物にかかる測定力Fとラチェットストップの作動する力FRとは異なる.
(2)Fは,被測定物に接触する直前のスピンドルの回転速さΩに対し,顕著な1次回帰関係が認められる.その関係は,マイクロメータによって異なる.
(3)マイクロメータと測定者のΩの変動範囲を考えると,測定力Fは約6~50Nに及ぶ.
(4)(3)の測定力の変動に対し,フレームの変形量を考慮しただけで,JISの総合誤差の幅を越える.被灘定物の変形も無視できない場合がある.