1990 年 56 巻 6 号 p. 1100-1104
以上のように, 図3ならびに図7の最も基礎的なディジタルサーボ系を対象として正規化パラメータを用いた一般的な特性表現を行い, 従来の周波数応答特性や過渡応答特性の観点からサンプリング間隔が各応答特性に与える影響を示した.
サンプリング間隔の決定は安定度や応答波形ならびに追従性も考慮して行う必要があることを示した.また, サンプリング間隔の影響によって位相余有基準の設計とζ基準の設計とではパラメータ条件に若干の相違があることがわかった.
さらに, 1サンプル遅れの補償も性能向上に効果が大であることも比較によって示した.
ここで示した結果は実際のディジタルサーボ系設計における指標として活用でき, またカットオフ周波数についての結果は多軸による軌道制御における軌道誤差の解析にも利用できる.