精密工学会誌
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分光分析による放電加エアークプラズマの温度測定
吉田 英史国枝 正典
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1996 年 62 巻 10 号 p. 1464-1468

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抄録

これまで明らかにされていなかった放電加工におけるアークプラズマの温度を測定することを目的として, 光ファイバとモノクロメータを用いた分光法を採用した.電極材料である銅原子の線スペクトル強度を測定し, 以下に示す結果を得た.
・線スペクトルの相対強度法により求めた見かけのプラズマ温度は6000Kから8000Kの問であった.
・また, 今回の実験で用いたパルス条件では見かけのプラズマ温度の時間的な変化はあまり見られなかった.
・高速度撮影により観測した発光部の形状をもとに, 線スペクトル強度を理論的に解析した.解析と実験値を比較しプラズマ中心部温度を算出した結果, 約10000Kであることがわかった.

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