精密工学会誌
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光透過性CVDダイヤモンド薄板の結晶成長
平田 敦吉川 昌範
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1996 年 62 巻 10 号 p. 1479-1483

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抄録

アーク放電ブラズマジェヅトCVD法により, 高い光透過性を有するダイヤモンド薄板を作製するための合成条件を検討し, 得られるダイヤモンド薄板の断面組織を観察して結晶の成長状態を調べた.その結果を以下に示す.
(1) メタン濃度を0.6%と低くして合成速度を10μm/h程度にすることにより, 光透過性に優れるダイヤモンド薄板が得られる.
(2) ダイヤモンドの成長初期では, 核発生密度に依存して結晶成長するが, それ以降の成長では核発生密度によらずメタン濃度に依存して成長する.
(3) 光透過性に優れるダイヤモンド薄板は, 欠陥や不純物が少なく結晶成長に乱れが少ない.

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