学校心理学研究
Online ISSN : 2432-2865
Print ISSN : 1346-5732
原著論文
支援チームによる専門医療へ「つなぐモデル」の提案―「身体・精神症状」「授業参加」の2要因に注目したモデルの作成―
石井 幸江
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2019 年 19 巻 1 号 p. 3-11

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抄録

本研究は,心の問題が深刻になり症状の悪化が懸念される生徒を,支援チームが専門医療機関(以下,専門医療という)へつなげる判断について研究をすすめた。研究1では,専門医療へつないだ事例1のなかから,症状や問題が好転した事例を対象に,つなげる基準がどこにあったかを分析した。その結果,「身体・精神症状」と「授業参加」から検討されていた。研究2では,それらの2要因を軸とした基準の「モデル」(以下:「つなぐモデル」)を作成し,その信頼性を現職教師や大学院生を対象に調査した。その結果,モデルを活用した基準の判断が研究者と調査者の間に84.4%の一致率が得られ,専門医療へつなぐ一つの指針になることが示唆された。

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© 2019 日本学校心理学会
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