抄録
病態の変化には、病気にならないための予防期から、積極的な治療を必要とする急性期、そして安定した病態の維持・改善を行う慢性期、さらには終末期がある。またそれらの時期により、外来・入院・在宅のどこで治療を受けるのかは異なる。治療と同じく栄養管理においても、それぞれの各時期に適した栄養サポートが要求されるが、継続したフォローアップがなされないために、多くの投薬を受けていたり、入退院を繰り返したり、在院日数が延長してしまうケースが少なくない。病態の変化に応じた継続的な栄養管理を行うためには、治療の目的が異なる外来・入院・在宅における栄養管理のニーズと役割を明らかにし、三者が連携できる体制をいかに構築するのかということが最も重要な課題といえる。