抄録
従来、小児領域での栄養管理は個々の医師の技量に頼った部分が多く、また、その技量は経験に頼った部分が多いため、管理の質にかなりのばらつきが認められていた。NSTの役目の1つとして、このばらつきを少なくし、しかも高いレベルで維持できるようにすることがあげられる。これを解決する手段の1つとして、共通するPCソフトを利用する方法がある。
われわれは、以前より小児領域の症例に対し、いかに客観的にNSTを活用できるかを模索してきた。現在、大学病院全体としてのNST管理方法は各病棟単位でNSTチームを置くブロック方式を採用しており、小児病棟でも同様のシステムをとっている。
ここで問題になるのが、小児の栄養評価や栄養必要量が成人と全く異なることである。そこで第6次改定日本人の栄養所要量を基準とした小児独自のソフトを開発することとなった。
今回われわれが行っている小児領域のNST管理を紹介し、その評価について述べてみたい。