抄録
わが国の高齢化の進展に伴い、在宅で経腸栄養管理を受けられる患者が増えてきている。そのほとんどはPEGを造設された患者である。在宅では入院の時と違いPEGの管理を行うのは患者や家族であり、きちんと指導をしておかないと患者や家族に身体的、経済的な負担を強いることになってしまう。在宅PEG管理に携わっているとさまざまなトラブルなどを経験する。しかし在宅に携わる医療・介護者は必ずしも十分なPEG管理の知識、技術を持っていないことも多く、トラブルに気づかなかったり誤った処置を行って患者に不利益をもたらしてしまう危険性がある。在宅医療を行う医療者が正しい管理法を習得しておくことが必要であり、また造設病院を中心とした管理システムの構築が重要と考える。