2009 年 24 巻 3 号 p. 781-785
栄養管理の実施は、その大半を看護師が行っているのが現状である。その内容は栄養スクリーニング・ライン管理・摂食嚥下障害時のケアなどが中心で、今回のテーマである水分・電解質管理についてはほとんどすべてが医師にまかせきりになっている。特に、ナトリウム管理というと医師の範疇と考え、苦手意識をもつ看護師は多いが、実際には看護師が患者の身体的情報をいち早く把握し、水分出納に関わる管理を行っている。ナトリウム管理において異常値や投与量の問題点を指摘できる看護師はまだまだ少ないが、看護師としてナトリウム管理における役割を果たすには大きく、それぞれが水分の過剰・不足を的確把握できるように観察ポイントを押さえ、水分管理における正確な状況把握を行い、交代勤務ながら連続した水分出納を考慮し、その病状に応じた指摘や栄養管理の実践を行っていく必要がある。