静脈経腸栄養
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特集
術後早期のリハビリテーションの栄養管理
佐藤 弘
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2011 年 26 巻 6 号 p. 1365-1370

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抄録
生体が手術侵襲で受けたダメージからより早い回復を目指すことは、術後管理の最大の目標である。手術後のより早期に回復を目指す体系的なプログラムにEnhanced Recovery after Surgery (ERAS) という概念がある。この概念の中で早期離床と早期経腸栄養が、術後の回復に大きな役割を果たしている。すなわち、ERASは早期離床と早期経口摂取 (早期経腸栄養) を積極的に行い合併症率を低下させ、術後在院日数を短縮させる体系的なプログラムと言える。
本項のテーマは術後早期のリハビリテーションの栄養管理であるが、これは早期離床、早期経口摂取、早期経管栄養を積極的に施行することであり、このことはまさしくERASの概念と合致するものである。高度侵襲手術の1つに分類される胸部食道癌根治手術 (右開胸開腹胸部食道切除再建術) を例にとり、術後早期のリハビリテーションの栄養管理について概説した。
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© 2011 日本静脈経腸栄養学会
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