静脈経腸栄養
Online ISSN : 1881-3623
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特集
腎疾患
磯崎 泰介倉田 栄里
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キーワード: 経腸栄養剤, 腎疾患, 低栄養
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2012 年 27 巻 2 号 p. 665-669

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抄録
腎疾患では、体液量・血圧・電解質・酸塩基平衡・脂質代謝の異常、体タンパク崩壊や低栄養が起きやすい。また保存期 (透析導入前) と末期腎不全期 (透析・腎移植) では、栄養療法の目的・内容が異なり、腎代替療法 (透析・腎移植) によっても栄養状態や投与栄養量が異なる。いわゆる「腎疾患用」経腸栄養剤は、タンパク質・カリウム・リン・食塩・水分を制限した内容で、腎不全進行の抑制や尿毒症症状の改善に有用だが、内容に偏りがあり、長期使用・単剤使用では電解質異常や低栄養を生じる可能性があり、必ず定期的モニターを行い、病態に応じて食事や他の経腸栄養剤、経静脈栄養との併用も必要である。
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© 2012 日本静脈経腸栄養学会
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