抄録
【目的】地域基幹10病院で組織する「東三河地域連携栄養カンファランス」活動の成果を評価した。【対象及び方法】本勉強会参加者を対象としたアンケート調査と地域各施設のNST活動について聞き取り調査を実施した。【結果】参加者は医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師や栄養士と多職種であった。個々の参加回数は3回以上41%、1回38%、2回21%で、職種についての参加構成は開催回により差がみられた。開催希望頻度についての回答は、現状の年2回51%、年3回49%だった。開催形式では、3時間程度との希望が多く、構成は現状の教育講演と症例検討1例が53%、教育講演と症例検討2例17%、スクール形式のみ12%、症例検討のみ1%だった。勉強会の解説レベルは、現状程度でよい86%、もっと簡単に12%、もっと高度に2%だった。各テーブルメンバー構成は、現行の他施設多職種混成が76%、職種ごと12%、施設ごと9%だった。NST活動認知のための働きかけとしては、施設内講演・本会参加への働きかけが有効であった。また施設間研究も始まり、地域としての活性化がみられた。【結論】本カンファランスの運営内容については高評価を得、本会の各施設の活動支援とカンファランス参加者への教育効果も確認された。今後は、活動継続の面から、参加者数の確保と地域へ広報方法の見直しを行い、内容は実臨床へ拡大できるものを計画する。