【目的】人工呼吸管理を要する急性呼吸促迫症候群(ARDS)患者に対してペプタメンAF
TM投与の安全性を評価する。【方法】2010年11月より2012年3月までに人工呼吸管理を行い、栄養療法としてペプタメンAF
TMを使用した16症例を後方視的に検討した。【結果】症例は男/女:11/5で、年齢中央値76歳であった。1例(6%)にGrade1の嘔吐、1例(6%)にGrade3の下痢を認めたが、栄養計画の変更を要した症例はなかった。10例で人工呼吸管理開始後72時間以内にペプタメンAF
TMが開始され(早期開始群)、残り6例はそれ以降で開始(後期開始群)とされていた。早期開始群の方が有意に人工呼吸器装着期間、ICU滞在期間が短かったが、60日以内の院内死亡には差がなかった。【結語】ARDSなどの人工呼吸管理症例の経腸栄養療法において、ペプタメンAF
TMは安全に使用でき、早期経腸栄養の実践には有用な栄養剤であると考えられた。
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