静脈経腸栄養
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高齢者の術後早期回復のための管理栄養士の関わり
利光 久美子児島 洋
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2014 年 29 巻 6 号 p. 1291-1297

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抄録

 栄養障害が、術後の合併症を増加させ予後を悪化させることは広く知られている。中等度以上の栄養障害患者に対しては、術前から積極的に栄養療法を行うことにより、術後の合併症や在院期間が短縮し予後も改善される。
 高齢者は基礎代謝や身体機能が低下し、複数の基礎疾患が併存していることが多く、術前に栄養障害をきたしている場合が多い。一方、認知症などの精神疾患の併存や独居の場合は、体重や食事摂取量の変化を正確に知ることは困難で、栄養障害を見逃すおそれがある。
 栄養療法の基本は経口あるいは経腸栄養であるが、消化器がんの術後は、通過障害や食物の逆流によりスムーズな食事摂取の開始が行えないことも多い。さらに嚥下機能が低下している高齢者においては誤嚥リスクも高く、また、いったん術後の栄養障害に陥り筋肉及び筋力が低下すると、回復は非常に困難である。これらのことをふまえ、高齢者の術後早期回復のための管理栄養士の関わりについて述べる。

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© 2014 日本静脈経腸栄養学会
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