静脈経腸栄養
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臨床経験
経鼻胃管栄養時の下痢対策としてのとろみ栄養食F2ショットTMEJ投与の有用性
飯田 武窪井 明日香中嶋 直美沖田 由美小川 丈彦杉野 香代子菊竹 美和矢木田 早苗黒川 典枝
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2014 年 29 巻 6 号 p. 1393-1396

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抄録
 経腸栄養時の消化器合併症として下痢は頻繁に経験される。近年、半固形化栄養剤の使用による下痢改善効果の報告が多くみられるが、その粘稠性や硬さのために経鼻胃管栄養時には投与困難とされている。我々はとろみ栄養食F2ショットTMEJを経鼻胃管栄養に使用し、下痢改善効果を得られたので報告する。経鼻胃管は10Frを使用し、加圧バッグ使用による圧力注入を行うことで投与可能であり、液体栄養剤投与時に比して排便回数の減少や便性状の改善が得られた。F2ショットTMEJは半固形化栄養剤のように下痢改善効果や投与時間の短縮効果を期待でき、さらに粘度が低いため経鼻胃管栄養時にも使用可能な栄養剤である。
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© 2014 日本静脈経腸栄養学会
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