京都大学医学部婦人科学産科学
2021 年 57 巻 2 号 p. 243-250
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出生児の細菌叢形成は,母体細菌叢,胎生期の環境,分娩方法などに影響される.さらに抗生剤の使用,食事,母乳栄養,環境など出生後の因子が児の細菌叢をかたち作る.児の細菌叢は免疫系の形成に深くかかわり,正常な細菌叢が形成されない場合,喘息,炎症性腸疾患,自己免疫疾患などの発症リスクを増加させる.近年,新生児の正常な細菌叢の形成を目的とした,母体の腟分泌物の新生児への移植などが試みられ,アレルギー疾患などの新たな予防法として期待されている.
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