日本周産期・新生児医学会雑誌
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Print ISSN : 1348-964X
症例報告
多職種連携でPerinatal Palliative Careを行ったPotter sequenceの2例
角 朝美丹羽 優莉角 真徳岩田 愛美宇野 あす香岡田 節男近藤 紳司
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2024 年 60 巻 1 号 p. 122-126

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抄録

 Potter sequenceは胎生期の腎尿路異常により羊水過少を生じ,肺低形成や四肢変形などの症状をきたした状態をいう.原因疾患は多岐に渡るが,腎不全と肺低形成の程度が生後の予後を規定する1).そのため,妊娠早期より羊水過少を呈する例は生命予後が極めて不良と判断される.胎児の予後不良が想定された場合,妊婦・家族の価値観や信念を尊重しながら児の生活の質と快適さを最大化することに焦点をあてた準備を行うPerinatal Palliative Care(以下PPC)という概念がある2).今回我々は予後不良が想定されたPotter sequenceにおいて,多職種連携の下,PPCを提供できた2症例を経験したので報告する.

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© 2024 日本周産期・新生児医学会
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