2025 年 61 巻 1 号 p. 223-228
骨形成不全症は,全身の骨脆弱性に伴う易骨折性を特徴とする骨系統疾患である.症例は女児で,胎児期に四肢の変形所見から骨系統疾患が疑われた.在胎38週5日,帝王切開で出生し,出生体重2,322g,軽度の呼吸障害がみられた.出生後の遺伝子検査によりP3H1に病原性変異を認め,OMIM分類VIII型の骨形成不全症と診断した.同定された病原性変異はc.484delG(p.Ala162LeufsTer22)およびc.1453G > T(p.Glu485Ter)で,後者は過去に報告のない新規変異であった.日齢40よりパミドロン酸二ナトリウム水和物の投与を行った.生後8カ月より四肢の多発骨折がみられ,青色強膜と乳歯の象牙質形成不全を指摘されたため,臨床分類はSillence III型と診断した.P3H1異常による骨形成不全症は稀であり,日本における生児の論文報告は本症例で2例目である.P3H1異常による遺伝子型-表現型相関の知見を蓄積する必要がある.