日本小児外科学会雑誌
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小児鼠径ヘルニア手術後の精管閉塞 : 泌尿器科男子不妊外来での経験
松田 公志堀井 泰樹野々村 光生真田 俊吾西村 一男吉田 修
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1991 年 27 巻 1 号 p. 35-39

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抄録
男子不妊外来受診者を母集団に小児期鼠径ヘルニア手術に伴う精管閉塞の頻度を検討し, 全体で27.3%, 片側鼠径ヘルニア手術では24%の高頻度に精管閉塞を認めた.小児鼠径ヘルニア手術の合併症として, 精管閉塞が高頻度に発生していることが推測された.精管閉塞15症例に対し顕微鏡下精管精管吻合術を施行し, 83%の再開通率を得た.手術時に確認した精管の閉塞状況は, 57%が内鼠径輪での閉塞であり, 小児外鼠径ヘルニア手術では, 特にヘルニア嚢の処理に際し精管を損傷しないように細心の注意が必要である.
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© 1991 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

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