抄録
根治術前に経皮胆道ドレナージによる減黄を必要とした小児先天性胆道拡張症自験例について検討した.対象は,1ヵ月から14歳の患児10例で,うち8例が3歳以下の幼若児であった.全麻・超音波ガイド下に5例で嚢胞の直接穿刺が,他の5例で経肝的穿刺が行なわれ,全例で減黄効果が認められた.しかし一方で,カテーテルの十二指腸穿通や,逸脱による胆汁漏出,根治術時に必要な肝門部総肝管の損傷,ドレナージ不良による再留置といった問題が認められた.小児の先天性胆道拡張症に対する経皮胆道ドレナージは未だ確立された手技とは言えず,安全性と確実性を考慮すると,我々の経験からは開腹による胆道ドレナージも考慮する必要があると考えた.