1998 年 34 巻 7 号 p. 1208-1212
body stalk anomalyの1例を4歳時に在宅医療へ移行したので報告する.症例は在胎24週より胎児超音波検査で臍帯ヘルニアが指摘されていた男児.在胎35週3日に帝王切開, 出生時体重2162g, Apgar score 4/6で出生した.巨大臍帯ヘルニア, 脊椎側彎症, 動脈管開存症, 心房中隔欠損症, 気管狭窄症, 気管軟化症を合併し, 出生直後より人工呼吸管理を要した.以後, 臍帯ヘルニア人工膜縫縮術, 2回にわたる腹壁閉鎖術, 胃食道逆流防止術, 胃瘻・腸瘻造設術, 同閉鎖術, 巨大鼠径ヘルニア根治術を施行し, 2歳6カ月頃より病状が安定したので試験期間後4歳時に在宅呼吸管理となった.現在, 6歳であり在宅呼吸管理を支援するネットワークに支えられ社会生活を送っている.