日本小児外科学会雑誌
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出生前超音波検査にて発見された腹腔内精巣に合併した傍精巣嚢胞の 1 例
仁尾 正記佐野 信行林 富神山 隆道中村 潤吉田 茂彦石井 智浩小田切 範晃西 功太郎大井 龍司
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2002 年 38 巻 2 号 p. 314-318

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抄録
症例は, 胎齢34週の胎児エコーにて腹腔内嚢胞を指摘された男児である.生後停留精巣の合併が確認されたため, 腹腔内精巣由来の嚢胞性病変との診断にて, 生後21日に手術が施行された.腹腔鏡下に精巣血管と精管に連続する巨大な腹腔内嚢胞を認め, 腹腔鏡補助下に摘出術が行われた.組織学的には, 萎縮した精巣に近接した中皮性嚢胞と考えられた.術後経過は良好である.このような例はこれまでに報告がなく, きわめてまれな症例と思われるので, 文献的考察を加えて報告する.
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