日本小児外科学会雑誌
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原著
小児虫垂炎における単孔式腹腔鏡下虫垂切除術の経験
佐々木 隆士阪 龍太野瀬 聡子奥山 宏臣
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2013 年 49 巻 2 号 p. 201-206

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抄録
【目的】我々は小児虫垂切除において積極的に単孔式腹腔鏡手術(TANKO)を適用してきた.TANKO と従来の3 ポート法とを比較し,その有用性につき検討した.
【方法】2008 年から現在までに経験した腹腔鏡下虫垂切除40 例のうち15 例に3 ポート法を,25 例にTANKO を企図した.TANKO の内訳は臍部創吊り上げによる腹腔鏡補助下切除8 例,アクセスデバイスを用いたmulti-channel port 法による完全腹腔鏡下切除4 例,ハイブリッド腹腔鏡補助下切除13 例であった.完遂症例のみ(3 ポート群100%,TANKO 群88%)について,重症度(complicated appendicitis(CA)の割合),手術時間,術後在院日数,術後合併症,創痕への満足度等を後方視的に比較した.
【結果】TANKO を試みたCA の2 例はポートを追加したためCA は3 ポート群にのみ4 例含まれていた.手術時間はTANKO 群全体では3 ポート群より短かったが,完全腹腔鏡下切除群のみは3 ポート群と有意差がなかった.TANKO 群の術後在院日数は3 ポート群全体より有意に短く,CA 症例を除いた3 ポート群と比較しても短い傾向があった.両群とも合併症は少なく創痕に対する満足度は概ね高かったが,TANKO の1 例で臍の変形に対して臍形成術を要した.
【結論】小児虫垂切除におけるTANKO は完遂率も高く,手術時間,合併症リスク,術後回復の点でも3 ポート法に劣らないと考えられた.我々は現状ではハイブリッド法が最良と考え第一選択としているが,CA など困難例ではTANKO に拘らずポート追加をするべきであり,また創の延長による臍の変形には十分注意する必要があると考えられた.
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