日本小児外科学会雑誌
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当教室における手術術式と成績とくに術後排便機能検査を中心に(Hirschspung 氏病の手術)
森田 建
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1968 年 5 巻 1 号 p. 41-43

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抄録
以上の成績から両術式の利害得失を考察すると, D.手術はS.手術に比して手技が容易で生命や排便予後に大きく影響する縫合不全の発生も少なく, かつ排便反射も維持されるなどその利点は少なくない。しかしAganglionic seg.の残存が多く便秘の傾向の危険があり, Grob-Martinのごとく内括約筋が完全に温存される場合には術後結腸炎や直腸盲端の拡大をきたす恐れが強いが, 一方D.原法のごとく内括約筋を十分切除すると失禁やsoilingをきたす危険があり, この意味において内括約筋の切除が両者の中間に当たる教室変法は中庸を得たものと考える。
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© 1968 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

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