日本小児外科学会雑誌
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症例報告
出生前診断され新生児期に無症状で経過した先天性囊胞状腺腫様肺形成異常(CCAM)の2例
―手術時期に関する考察―
野中 裕斗鈴東 昌也向井 基野口 啓幸後藤 倫子中目 和彦加治 建家入 里志
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2017 年 53 巻 5 号 p. 1042-1048

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抄録

症例1,男児.胎児超音波検査で左胸腔内に囊胞性病変を指摘され,37週3,452 gで出生後,左下葉CCAM I型と診断された.新生児期に症状を認めなかったが,月齢3で囊胞感染によると考えられる肺炎に罹患した.月齢6に左下葉切除を施行した際の所見で,炎症による著明な癒着を認めた.症例2,女児.胎児超音波検査で両側の胸腔内に囊胞性病変を認め,36週2,128 gで出生後,左下葉全体と右S2領域に囊胞性病変を認め,両側CCAM I型と診断された.新生児期に症状を認めず,月齢11に左下葉切除,月齢14に右上葉切除と二期的に手術を行った.両側症例では切除肺を最小限にとどめ,残存肺機能を最大限残すために,感染による正常肺への影響のない早期手術が必要である.症例2では術前に認めた体重増加不良が,術後に改善を認めており,成長障害の解決の観点からも早期手術の必要性が再認識された.

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