日本小児外科学会雑誌
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症例報告
臍内余剰皮膚が急性嵌頓状態を呈した1例
古金 遼也金森 豊山岸 徳子小林 完森 禎三郎沓掛 真衣狩野 元宏高橋 正貴米田 光宏藤野 明浩
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キーワード: 小児, , 余剰皮膚, 嵌頓
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2021 年 57 巻 7 号 p. 1118-1121

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抄録

症例は3歳女児.臍部の発赤,皮膚の翻転を主訴に救急外来を受診した.明らかなヘルニア門は触知できず,臍部皮膚の腫脹は翻転した余剰皮膚を押し戻すことで容易に軽快した.超音波検査では尿膜管を示唆する管腔構造は見られず発症原因は不明であった.外来経過観察にて発赤は改善したが,皮膚の翻転を繰り返すため,両親と相談し病変の検索を兼ねた根治手術を施行した.臍部周辺の皮膚はかなりの面積で皮下にうずもれるように余剰に存在し,全身麻酔下でこれを引き出すと救急受診時と同様の嵌頓状態を再現できた.ヘルニア門や類皮囊胞などの腫瘤はみられず,この余剰皮膚を切除し臍形成を行い手術終了した.術後経過は良好である.臍部の余剰皮膚が過剰に存在し,容易に自らの手で余剰皮膚を引き出せたという点が本症例において特徴的な現象と考えられたが,余剰皮膚の形成過程や本症例の発症原因は明らかでなく,読者諸賢のご意見を賜りたいところである.

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