日本小児外科学会雑誌
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症例報告
小児期に診断が困難であった腸回転異常症合併先天性十二指腸膜様狭窄の1成人例
藤田 拓郎小坂 太一郎米田 晃足立 智彦日高 匡章金高 賢悟江口 晋
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2023 年 59 巻 4 号 p. 764-769

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抄録

28歳女性.他院にて新生児期に腸回転異常症に対しLadd手術,術後癒着性腸閉塞に対し2度の開腹手術を施行された.28歳時,職場健診にて十二指腸通過障害を指摘され当院紹介された.腹部造影CTにて,胃,十二指腸の拡張,消化管造影では十二指腸球部から造影剤排泄遅延を認め,上部消化管内視鏡では十二指腸の遠位側が盲端様となっていた.癒着などの外的圧迫,捻転による狭窄,通過障害を疑い,開腹癒着剥離術の方針とした.癒着を解除したが十二指腸に外観上の狭窄,捻転は認めなかった.しかし経鼻十二指腸チューブの挿入できず,膜様狭窄を疑った.十二指腸下行脚壁を一部切開したところ,pin holeを有するWindsock型膜様狭窄を認め,十二指腸–上部空腸の側々吻合によるバイパス術を行った.しかし術後,通過障害が遷延し再手術としてバイパス部離断と閉鎖膜切除を行った.その後は通過障害なく経過した.現在,症状再燃なく,外来フォロー中である.

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