2023 年 59 巻 6 号 p. 1019-1023
症例は18歳,男児.脳性麻痺,てんかんに伴う経口摂取困難のため12歳時に噴門形成術と胃瘻造設術を施行した.イレウスのため緊急入院.高度な側弯に伴い肋骨弓と右腸骨,胃瘻に挟まれる間隙に小腸が内ヘルニアを呈し,腸管壊死を来したため小腸部分切除を施行した.その後内ヘルニアを再発しヘルニア門への大網充填を施行した.しかし,大網充填部の対側から胃瘻に乗り上げる形で小腸が頭側へ挙上しイレウスを発症した.胃瘻位置が繰り返すイレウスの原因の一因と考えられたため胃瘻位置変更を施行した.高度の側弯により単純な胃瘻位置変更は困難であったため,Hunt-Lawrence pouchを形成しpouchに代替胃瘻を造設することで,胃瘻造設を施行した.側弯に伴い胃瘻造設が困難な症例や胃瘻合併症を有する症例ではHunt-Lawrence pouchを用いた代替胃瘻造設は選択肢の一つとなりうる.