日本小児外科学会雑誌
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症例報告
BRAF遺伝子の関連が示唆された小児腎細胞癌の1例
藤解 諒 兒島 正人栗原 將佐伯 勇檜山 英三福井 嵩史仙谷 和弘高橋 信也
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キーワード: 小児, 腎細胞癌, BRAF遺伝子
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2023 年 59 巻 6 号 p. 1014-1018

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抄録

症例は9歳男児.背部痛を主訴に近医受診した際に左腎腫瘤を指摘され,当院紹介となった.腹部CTで左腎下部に石灰化を伴う長径20 mm大の乏血性腫瘤を認め,悪性腫瘍の可能性が否定できないことから,開腹での左下半腎切除術を行った.迅速病理検査で腎細胞癌の診断となり,肉眼的に切除断端には腫瘍の露出は認めなかったものの,腫瘍から腎門部への十分なmarginが確保できていない可能性を考慮し,引き続き左腎摘出術を行った.病理検査にて乳頭状腎細胞癌の診断となり,また腫瘍の一部には後腎性腺線維腫を認め,遺伝子解析を行ったところBRAF V600Eの変異が同定された.追加治療行うことなく経過観察とし,術後半年の時点で再発は認めていない.小児腎細胞癌の報告は非常にまれであり,臨床症状や病理組織型に特徴があるため,これらを踏まえ文献的考察を加えて報告する.

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