日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
原著
当院における外科的治療を行った小児腸重積症例の検討
楯川 幸弘 都築 行広大城 清哲金城 僚福里 吉充
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 59 巻 6 号 p. 979-985

詳細
抄録

【目的】小児腸重積において,繰り返す重積が生じる場合には,器質的疾患を認めることがある.

【方法】2007年から2022年まで当院小児外科にて,外科手術を行った腸重積18例について年齢,性別,手術方法,重積のタイプ,先進部の病変の有無等について検討した.

【結果】①年齢;4か月から11歳で,平均38か月.1歳未満が7例で,全体の87.5%であった.②性別;男児12例,女児6例.男児に多い傾向があった.③手術方法;腹腔鏡手術10例,開腹手術7例,腹腔鏡手術から開腹手術への移行例1例.④重積タイプ;小腸-小腸型4例,小腸-結腸型12例,重積無し2例.⑤先進部病変の有無;無し10例,有り8例.内訳は,バーキットリンパ腫1例,メッケル憩室3例,パイエル板肥厚1例,虫垂1例,腸間膜リンパ節1例,Peutz-Jeghers型ポリープ1例.先進部病変で,メッケル憩室に対し小腸部分切除は2例,楔状切除は1例であった.バーキットリンパ腫1例とPeutz-Jeghers型ポリープ1例は,小腸部分切除を行った.⑥腸重積再発例:8例が再発を繰り返し,重積回数が2回の症例は5例,3回の症例は1例,4回の症例が2例であった.器質的疾患があったのは6例で,内訳はメッケル憩室2例,パイエル板肥厚1例,虫垂1例,腸間膜リンパ節1例,Peutz-Jeghers型ポリープ1例で,年齢では4か月,6か月,8か月,1歳5か月,3歳,9歳と5歳未満の症例が多くみられ,2回以上再発を繰り返す症例では腸重積のないときに病的先進部を診断できるかどうかは難しいと思われる.

【結論】小児腸重積において,就学前の児童で繰り返し腸重積が生じる場合には,積極的に審査腹腔鏡を行い,原因検索を行うべきと考える.

著者関連情報
© 2023 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top