2025 年 61 巻 2 号 p. 138-146
泌尿器科領域では旧来,膀胱鏡など硬性鏡による診断が行われてきた.その後,内視鏡機器の開発により経尿道的手術が発達した.小児泌尿器科でも膀胱腫瘍,膀胱結石,尿管瘤,後部尿道弁などの治療として経尿道的手術が行われることが多くなった.膀胱尿管逆流防止術は,長らく開放手術が中心であったが,内視鏡的注入療法や気膀胱手術の登場により治療の選択肢が広がった.令和6年に膀胱外アプローチの腹腔鏡手術が保険収載になった.近い将来にロボット手術が保険収載されると,膀胱尿管逆流防止術が様変わりすることが考えられ,気膀胱手術の使命も変わっていくことが推測される.巨大尿管を呈する尿管膀胱移行部通過障害,尿管瘤,異所性尿管などは膀胱内操作や膀胱経由での膀胱後面へのアプローチが有効で安全と思われるので,気膀胱手術の存在価値は持続すると考えられる.