日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
原著
医師の働き方改革関連法施行前における,小児外科医の勤務実態に関する現状調査
―Under 45 Working Group内アンケート結果の集計より―
上松 由昌 荒井 勇樹尾形 誠弥狩野 元宏高澤 慎也中畠 賢吾三宅 優一郎矢田 圭吾矢野 圭輔吉村 翔平花木 祥二朗服部 健吾
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 62 巻 1 号 p. 31-42

詳細
抄録

【目的】2024年4月より施行された医師の働き方改革により,小児外科医の働き方も変化する.働き方改革下でも小児外科診療の質と働きがいを維持するために,働き方改革関連法施行前の小児外科医の働き方の実態を明らかにする.

【方法】日本小児外科学会Under 45 Working Groupに所属する学会員を対象に,働き方改革関連法施行前の労働実態についてアンケート調査を行った.

【結果】31名から回答を得て,回収率は49%であった.回答者の内訳は30代が55%,40代が45%であった.1か月あたりの時間外労働は,45時間以上が57%,90時間以上が21%であった.回答者の36%が過重労働に起因して健康を害した経験があると回答した.労働時間と支払われる対価に対しては64%が不満を感じていた.施設別に見ると,大学病院では89%が労働時間とその対価に不満を感じているのに対し,こども病院では不満を感じている者はいなかった.当直・オンコールについては,20%が月に6回以上の宿直・日直に従事し,32%が月に10回以上の1st callを担っていた.1st call,2nd callをあわせると,58%が月に10回以上のオンコールを担っていた.

【結論】時間外労働や日当直・オンコールなど,本邦の小児外科医が多くの責任を担っていることが明らかとなった.働き方改革が進むことで小児外科医の労働環境の改善が望まれる.

著者関連情報
© 2026 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top