2026 年 62 巻 1 号 p. 31-42
【目的】2024年4月より施行された医師の働き方改革により,小児外科医の働き方も変化する.働き方改革下でも小児外科診療の質と働きがいを維持するために,働き方改革関連法施行前の小児外科医の働き方の実態を明らかにする.
【方法】日本小児外科学会Under 45 Working Groupに所属する学会員を対象に,働き方改革関連法施行前の労働実態についてアンケート調査を行った.
【結果】31名から回答を得て,回収率は49%であった.回答者の内訳は30代が55%,40代が45%であった.1か月あたりの時間外労働は,45時間以上が57%,90時間以上が21%であった.回答者の36%が過重労働に起因して健康を害した経験があると回答した.労働時間と支払われる対価に対しては64%が不満を感じていた.施設別に見ると,大学病院では89%が労働時間とその対価に不満を感じているのに対し,こども病院では不満を感じている者はいなかった.当直・オンコールについては,20%が月に6回以上の宿直・日直に従事し,32%が月に10回以上の1st callを担っていた.1st call,2nd callをあわせると,58%が月に10回以上のオンコールを担っていた.
【結論】時間外労働や日当直・オンコールなど,本邦の小児外科医が多くの責任を担っていることが明らかとなった.働き方改革が進むことで小児外科医の労働環境の改善が望まれる.