日本小児外科学会雑誌
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症例報告
左卵巣成熟囊胞性奇形腫に対して腹腔鏡下卵巣腫瘍核出術術後早期に発症した総腸間膜症に伴った小腸軸捻転の1例
楯川 幸弘
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2026 年 62 巻 1 号 p. 92-96

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抄録

【症例】7歳,女児.臍から下腹部にかけ膨隆を認め,エコー,MRIにて左卵巣由来の囊胞性腫瘤で,一部充実成分を認め卵巣成熟囊胞性奇形腫が疑われた.腹腔鏡下卵巣腫瘍核出術を行い,病理所見で成熟奇形腫と診断され,術後3日目に退院となった.術後6日目に昼食摂取後に腹部に激痛を認め救急外来を受診した.腹部レントゲンで小腸ガス像を認めるが,造影CT検査では術後の変化と診断し緊急入院した.入院後嘔吐が続き,上腹部痛を訴えるようになった.術後10日目に開腹手術を行い,小腸同士で時計方向に180度捻転のため,捻転を解除した.Treitz靱帯は形成されず,回盲部から上行結腸,横行結腸右半側は後腹膜に固定されていなかった.盲腸から上行結腸を後腹膜に固定し,再手術後12日目に退院となった.

【結語】左卵巣成熟囊胞性奇形腫に対して腹腔鏡下卵巣腫瘍核出術術後早期に発症した総腸間膜症に伴った小腸軸捻転の1例を報告した.

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