日齢2の女児.胎児期に特に異常の指摘はなく,在胎39週6日,体重2,790 gで出生した.出生後より排便を認めず腹部膨満が増強し,活気不良と嘔吐が出現したため当院へ新生児搬送された.肛門外観は正常であったがネラトンチューブは挿入不能であり,超音波検査で直腸が肛門近傍で盲端となっていることから直腸閉鎖と診断した.
超音波検査では,肛門窩縁から盲端底部までの距離は8 mmと浅く,肛門側盲端底部と口側直腸盲端との距離も約1 mmと近接していたため,経肛門的に一期的根治術が可能と判断した.手術では経肛門的に肛門窩皮膚を切開し,直腸盲端を同定・確保したのち直腸内腔を開放し,肛門管と端々吻合を行った.
術後経過は良好であり,術後1年6か月現在も排便機能は良好である.直腸閉鎖の治療においては二期的手術が選択される症例も少なくないが,本症例のように慎重に適応を選択すれば,経肛門的アプローチによる一期的根治術は有効な選択肢となり得る.