気管支学
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肉芽腫性気管支狭窄にトラニラストが有効と考えられた 1 例
高橋 博人佐川 元保桜田 晃佐藤 雅美谷田 達男大河原 雄一田村 弦斎藤 泰紀藤村 重文
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1999 年 21 巻 1 号 p. 62-65

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抄録

気管支結核後気管支狭窄へのステント留置に伴う著明な肉芽腫形成に対して, トラニラスト内服治療を施行し, 肉芽腫の退縮による気管支狭窄の改善が認められた症例を経験したので報告する。症例は52歳女性で, 気管支結核, 膿胸の既往があり, 左前胸部の発作性喘鳴の精査で左主気管支の著明な狭窄が認められ, Z-ステントを留置するも, 1年後に同部に著明な肉芽腫形成が認められた。これに対し, トラニラスト300mg/day内服治療を行ったところ, 肉芽の著明な退縮が観察され, 現在も肉芽の再増生を認めていない。

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© 1999 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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