気管支学
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プラチナコイルによる選択的血管塞栓術の問題点
足立 孝大貫 恭正前 昌宏小山 邦広笹野 進銭 勇松本 卓子新田 澄郎
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2000 年 22 巻 1 号 p. 18-22

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抄録

プラチナコイルと超選択的カテーテルシステムによる動脈塞栓術でのコイル至適使用本数, 重篤合併症, 限界に関し検討した。本システムによる気管支動脈塞栓術8例13回と肺動静脈瘻閉鎖術1例1回を対象とした。コイル使用本数は再疎通群で平均2.7本, 非再疎通群は6.3本, トルネード型群では平均3.0本で再疎通は認めなかった。重篤合併症はコイル脱落1例, 気管支動脈解離2例を認めた。コイルによる動脈塞栓術では, 6本以上の螺旋型コイルまたはトルネード型の使用が有効だった。炎症性肺疾患では再発率が高く, 解離は左側アプローチで頻度が高かった。左側アプローチや脱落予防には慎重なカテーテル操作が重要である。

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© 2000 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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