背景.気管気管支アミロイドーシスは限局性アミロイドーシスの病型の一つである.我々は大量喀血で発症し,人工呼吸器管理を必要とした気管気管支アミロイドーシスを経験したので報告する.症例.57歳の女性.突然の喀血を主訴に当院受診となった.胸部CTでは気管・気管支壁の全周性の肥厚を認め,気管支鏡検査では気管・気管支粘膜より滲み出るような出血を認めた.入院同日,喀血が増量し,挿管・人工呼吸器管理となった.約1.5lの出血があり,Hb値が12.5g/dlから9.3g/dlに低下した.気管・気管支粘膜の生検を行ったところALアミロイドの沈着を認めた.他臓器にアミロイドの沈着は認めず,気管気管支アミロイドーシスと診断した.