気管支学
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気管支内腔へポリポイドに進展した浸潤性胸腺腫の1例
杉山 栄里大松 広伸梅村 茂樹仁保 誠治永井 完治
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2014 年 36 巻 2 号 p. 183-187

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抄録

症例.68歳男性.血痰を主訴に,近医を受診した.胸部X線にて異常陰影を指摘され,肺癌を疑い,当院へ紹介受診された.胸部CT上,左上葉S^3縦隔側に48×46mm大の腫瘤を認め,肺門に向かって左B^3内腔をポリポイドに充填する所見を認めた.気管支鏡検査にて,左上区支内腔が隆起性病変により高度狭窄を認めていたため,同部位より生検を施行した.組織学的に,胸腺T細胞および上皮細胞の増殖を認め,胸腺腫と診断した.胸腺腫胸腺全摘,左上葉・心膜合併切除術を施行し,永久標本で最終的に胸腺腫(WHO分類Type B1)の肺浸潤および気管支内進展を確認した.結論.肺に直接浸潤し,気管支内腔をポリポイドに進展する特異な発育を示した,浸潤性胸腺腫の1例を経験した.このような進展形式を呈する浸潤性胸腺腫は稀ながら認められ,鑑別時に考慮する必要がある.

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© 2014 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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