2015 年 37 巻 4 号 p. 450-457
背景.重症喘息患者に対する非薬物療法として,気管支サーモプラスティが本邦でも2015年4月より保険適応となった.症例.保険適応に先駆け,当院では2例の重症持続型気管支喘息患者に対し,本治療を施行した.実臨床での気管支サーモプラスティ施行経験より,本治療の適応,実際の治療方法,及び手技上の注意点や問題点,短期的な合併症に関して報告する.当院での2症例では,術後合併症として,治療局所の喘鳴,浸潤影などが生じたが1週間以内には改善した.治療効果としては,自覚症状や呼吸機能の改善が認められた.結論.本治療の日本人での短期的な有効性や安全性が確認された.今後は日本人での長期的な有効性や安全性の検証が必要である.