気管支学
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片側優位に間質性肺炎が進行したHermansky-Pudlak症候群の1例
藤城 泰麿山内 浩義澤田 哲郎佐多 将史間藤 尚子飛田野 清美松原 大祐山沢 英明坂東 政司福嶋 敬宜仁木 利郎杉山 幸比古
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2015 年 37 巻 5 号 p. 508-513

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抄録

背景. Hermansky-Pudlak症候群に合併する間質性肺炎は通常びまん性に広がるが,片側優位に間質影が進行した報告例は稀である.症例.症例は47歳,男性.2010年2月の検診にて間質性肺炎の可能性を指摘され,2011年12月の胸部単純X線およびCT写真で間質影の増悪があったため当院入院.生来の白皮症,水平性眼振,出血傾向があり,また電子顕微鏡で内容物の欠損した異常な濃染顆粒が認められ,Hermansky-Pudlak症候群と診断した.治療はNAC吸入・Pirfenidoneで開始したが,経過中に呼吸困難が増悪し,血流・換気シンチで左肺の著明な肺血流・肺換気低下を認めた.また胸部CTでも明らかな左肺優位の線維化進行が認められた.結論.片側優位に間質影が進行したHermansky-Pudlak症候群の1例を経験したので報告する.

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© 2015 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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