1986 年 8 巻 4 号 p. 469-474
MRIでは, 冠状断, 矢状断, 斜断像などが容易に得られ, X線CTのように横断像のみによるよりも情報の把握がより適確になることは多くの報告をみる。しかしながら, 気管, 気管支系のMRIにおいては, 呼吸と心拍によるMotion artifactが直接影響する部位であり, 呼吸同期, 心拍同期なくしては精度の良好な画像描出が困難であるといえる。ここにわれわれは, 気管, 気管支系のMR撮像において基本的な問題である呼吸同期法, 心拍同期法の種々の試みを試行し, ルーチンワークとしての撮像法を検討したので報告した。