1987 年 9 巻 1 号 p. 16-22
気管支ファイバースコープを用いて得られる気管支肺胞洗浄液(BALF)の抗酸菌検査では, 真の肺結核症や非定型抗酸菌症の患者から得られる抗酸菌のほかに, 気管支ファイバースコープ(FBS)や, 自動洗浄機を汚染した非定型抗酸菌の混入があることが判った。FBSや自動洗浄機や水道管と洗浄機を結ぶビニールパイプには, M. chelonaeやM. gordonaeが高頻度に分離同定されたが, 同期間中の喀痰検査ではほとんど認められなかった。BALFサンプル中には上記の菌種が多く認められた。