2002 年 28 巻 1 号 p. 290-293
植栽樹木の健全度を手軽に評価できる指標として葉色が利用できるかどうかを検証するために, 異なる光条件下で生育した樹木の葉色変化とそれに伴う生理変化としてクロロフィル蛍光を測定した。その結果, 葉色の変わりにくい樹種では量子収率値(Fv/FM値)に変化が見られなかったが, 葉色が変化する樹種では光条件の変化とともにFv/FM値も変化した。またそれらの樹種を分類すると植物の進化の過程において説明できた。これらのことから, 葉色は樹木の生理状態を表す指標として利用可能であると考えられた。